1.歯学部の留年率
国立大学歯学部でも私立大学歯学部でも、歯学部入学後の進級が厳しいのは文部科学省の調査でも明らかです。文部科学省の調査によれば、国立大学歯学部に在学する学生総数のうち留年・休学者の割合は14.7%です。これは歯学部1年生も含めた在学生全体に対する割合ですから、見た目以上に国立大学歯学部の留年率は高いと考えていいでしょう
私立大学歯学部の1年から6年までの在学生総数に対する留年・休学者の割合は、28.8%で、私立大学歯学部在学生の約3割が留年または休学をしています。この数字は国立大学歯学部と同じように1年生から6年生までの在学生数に対する割合です。
6年生だけを抜き出して見てみると、私立大学歯学部6年生のうち、一度でも留年・休学をした学生の割合は44.9%で、私立大学歯学部6年生の、ほぼ半数が一度以上留年・休学を経験しています。
このように歯学部入学後の進級は甘くありません。文系学部のように、「特に勉強しなくても卒業は十分可能」という状況とは大きな差があります。
2.能力・才能がないから歯学部で留年するわけではない
歯学部で留年してしまう学生や親の中には、「能力が低いんだから仕方ない」「才能ないから留年してしまうんだ」と考える人もいるようですが、それははっきりと間違いです。
いわゆる「偏差値の低い」歯学部の学生や親の中には、こういった考えを持つ人もいるようですが、歯学部の進級に能力や才能は関係ありません。
確かに、「偏差値が低く、定員割れしている」歯学部もあります。しかし、そういった大学でも歯学部受験者全員を合格させているわけではありません。
大学経営としは、学生の数は多い方がいいのは当然ですが、定員割れしている大学でもそうはしていません。入学試験で「頑張れば、歯学部での勉強について行ける」と考えられる受験生だけを合格させています。「頑張れば」という言葉が付いてはいますが、大学としては「能力的に無理」と考える受験生は入学させていません。
全ての歯学部生は、大学が「歯学部の勉強について行ける。能力的に問題ない」と考えた学生です。繰り返します、能力に問題ない受験生だけが歯学部の入学を認められています。
歯学部の学生や親が「能力が足りない。才能ない」と考えるのは、なぜでしょう。「歯学部を目指していた受験生時代の偏差値が低かった」からでしょう。確かに、受験生時代の偏差値は低かったかもしれません。しかし、それはあくまで英語や数学などの成績の話です。
歯学部関係者がよく言うのは「英語や数学は小学校からの積み重ねだが、歯学部での勉強は全員がゼロからのスタートだ。だから入試の成績と歯学部入学後の成績は、全く関係しない」です。
いわゆる「偏差値の低い歯学部」でも6年間一度も留年することなく、スムーズに卒業する学生は少なくありません。これを見るだけでも「歯学部の進級に能力・才能は関係ない」ということがよく分かります。ここで言う能力・才能は、受験生時代に必要だった能力・才能です。
歯学部での進級に能力や才能は必要ないことがお分かりいただけたでしょうか?
では、歯学部での進級に必要なことは何でしょうか?
3.歯学部で進級に必要なことは、これだけ!!
それは、「歯学部での勉強の仕方」を理解することです。
「暗記が苦手」と半ば諦めている歯学部生もいるかもしれません。しかし、暗記が苦手でも全く問題ありません。むしろ歯学部生で「暗記が得意」という学生は少数でしょう。
暗記が苦手でも、スムーズに進級する学生はたくさんいます。この人たちに共通するのは、「歯学部での勉強方法が分かっている」です。
現在の歯学部で学ぶことは歯科学の進歩に伴って膨大なものになっています。「テキストや授業で配られた資料を、ただひたすら覚えようとする」といった学習法では、歯学部での進級は怪しくなります。
歯学部の授業には、「実技・実習」もあり、実技・実習のペーパーテストもあります。なんとなく実技・実習に参加するだけではペーパーテストに対応出来ません。
歯学部で進級するためには、「歯学部の勉強法」を理解することが欠かせません。
ここで1つの例を紹介しましょう。
「偏差値の低い、定員割れ」の歯学部に入学後、4年生の時と6年生で2度の休学をした学生がいました。6年生で2年続けて留年すると放校になりますので、1年休学して6年生の勉強を自分で1年かけてやり直しました。
本人としては、万全の準備で2回目の6年生に臨んだのですが、残念なことに6年生2回目の留年となりました。
この大学では、復学試験制度があったのですが、放校になると復学試験は受けられません。そこで、放校処分が下る前に自主退学をしました。自主退学であれば、復学試験を受けることが出来ます。
ここで親とも相談したところ、「誰かの手を借りた方がいい」という親の考えもあり、歯学部進級のためのオンライン個別予備校、デントゼミに頼ることにしました。
地方の大学歯学部在籍でしたが、デントゼミはオンラインでの個別指導ですので問題なく受講出来ました。デントゼミの先生は若手の歯科医師ばかりで、自分自身も最近まで歯学部で勉強をしていた人たちです。
ですから、現在の歯学部での学習内容や多くの学生が苦労するところを分かっています。歯学部の教員は自分の専門分野は詳しくても、現在の歯学部の教育内容全体を分かっているわけではありません。
年齢も割と近いデントゼミの先生の指導を受けると、今までの自分の勉強方法がいかに要領の悪いものか、痛いほど分かりました。
歯学部での勉強法が分かると、今まで無かった自信も湧いてきて、ここから復学試験、卒業試験そして歯科医師国家試験まで全て一発で合格しました。
本人の能力が上がったわけではありません。歯学部での勉強方法が分かっただけです。歯科医師となった、この人の体験動画はデントゼミのサイトにありますので見てみると勇気が貰えると思います。
4.歯学部生の親がやるべきこと
歯学部の学生を持つ親御さんから、「歯学部で進級に苦労している自分の子供に対して、どのような声掛けをしたらいいのか、どのように接したらいいのか分からない」、
「現在の歯学部での教育内容がよく分からない」、「今の歯学部の進級・卒業試験の仕組みが複雑でよく分からない」といった声をよく聞きます。
また、「ネット上の様々な情報のうち、どれを信用していいのか分からない」、「大学に相談しても、頑張れなど当たり障りのない話ばかり」、「順調に進級する人と、どこが違うのか知りたいがどこで知ることが出来るのか、分からない」といった声も多く聞かれます。
そういった親御さんは、歯学部の進級対策に実績のあるデントゼミなどに相談してみるのが一番いいと思います。そういった歯学部進級対策に特化した予備校なら、歯学部進級の経験とノウハウを持っていますので、お子さんの状況に合わせたアドバイスを貰えると思います。
親と離れた場所に歯学部生が住んでいることも少なくありません。親としては子供の様子が分からないため、不安も大きいと思います。オンラインでの歯学部進級指導を行っている予備校であれば、全国の歯学部の状況が分かっていますので、的確なアドバイスを聞かせてくれると思います。
歯学部進級に特化した予備校と似たような予備校で、歯科医師国家試験予備校もあります。こちらのタイプの予備校は、歯科医師国家試験対策がメインになります。つまり、「歯学部卒業または卒業見込み」の歯学部生・歯学部卒業生を前提としています。
例えば、2年生から3年生への進級指導と言っても、それほど経験があるわけではありません。先生も歯科医師国家試験対策については詳しいでしょうが、各大学歯学部の事情は詳しくないと思います。歯科医師国家試験予備校として有名であっても、歯学部の進級については、「どうかな?」と思われます。
いずれにしても、親御さんとして出来ることは「相談してみる」ことですので、誰かに相談してみるといいと思います。
歯学部で進級するために必要なのは能力でも才能でもありません。必要なのは、「歯学部での正しい勉強法を理解すること」だけです。
歯学部での正しい勉強方法を理解し実践できれば、きっと順調に進級、卒業そして、歯科医師国家試験合格となるでしょう。
ぜひ、歯学部での正しい勉強法を身に着けてください。