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能力に問題ないのに歯学部で留年してしまう人も、こうすれば留年しません。

2024.08.26

 
1.難関歯学部でも留年率は高い

現在の歯学部では国公立・私立を問わず、どの大学も留年率は高くなっています。
例えば、歯学部最難関校の1つ九州大学歯学部の6年生で、留年や休学を経験している学生の割合は文部科学省の調査によると37.7%となっています。旧帝国大学の国立大学歯学部で大変な難関校の、九州大学歯学部でも約4割の6年生が留年や休学を経験しています。

他の国立大学歯学部でも徳島大学歯学部の6年生のうち27.9%が留年や休学を経験しています。
また、大阪大学歯学部でも23.1%の6年生が留年や休学を経験しています。このように、難関校の受験を突破した国立大学歯学部の学生でも留年率は高くなっています。

私立大学歯学部を見てみると、私立大学歯学部最難関の東京歯科大学6年生の27.1%が留年・休学経験者です。私立大学歯学部人気校の1つ日本歯科大学(東京)では、6年生の40.5%もが留年や休学を経験しています。

 
2.能力に問題ないのに歯学部で留年してしまう理由

これらの大学の入学試験を乗り越えて入学した学生は、基本的な能力に問題があるとは思えません。
では、こういった大学受験の難関校の学生でも、歯学部で留年をしてしまうのはなぜでしょう?

「歯学部の勉強以上に、部活やアルバイトに頑張っている」という学生も少なくありません。
また、親が歯科医師で、幼い頃からなんとなく「自分も歯科医師になるんだろうな」と思って育った歯学部生は、歯学部入学後もなかなか歯学部の勉強に力が入りません。
自分自身が「歯科医師になる!!」という強い気持ちを持っていないと、厳しい歯学部の授業についていくのは難しくなります。

「部活やアルバイトに忙しい」、「なんとなく歯学部に進学した」といった学生が厳しい歯学部で着実に進級していくためには、自分自身が「自分の将来像」をしっかりと持つことが欠かせません。

歯学部の学生自身が、「歯科医師になって、こういう人生を歩みたい」という将来像を持つことが出来れば、「部活も頑張るけど、将来の自分のために歯学部の勉強も頑張る」となりますし、なんとなく歯学部に進学した学生も、「歯科医師になると、こういう人生を送ることが出来るんだ」と気持ちが前を向きます。

歯学部在学の子供を持つ親御さんは、食事の時などリラックスした状態の時に、ぜひ、「自分の将来像って考えてる?」、「10年後の自分って考えたことある?」などと聞いてみてください。そこから、歯科医師になることの素晴らしさをお子さんと一緒に話してみてください。「歯科医師になると、こういう人生が送れる」、「歯科医師は、やりがいのある仕事」など、お子さんが歯学部での勉強に前向きになれるような話をして下さい。

話の中で「結婚って考えてる?」、「どんな家庭を持ちたい?」なども聞いてもいいでしょう。歯学部生であるお子さんが、「自分の将来像」を考えるきっかけになればいいのです。

学生のうちは、自分の将来像をぼんやりイメージすることはあっても、しっかり将来像を考えることは少ないと思います。ですから、親が将来像を考えるきっかけを作ることが望まれます。
その時に部活やバンド活動、アルバイトなど本人が夢中になっているものを否定しないことが大切です。
本人が今、夢中になっていることを「いつまでそんなこと、やってるの?」、「プロになんか、成れないんだから」などと否定してしまうと、そこで話は終わってしまいます。将来像の話どころではありません。

学生本人も「歯学部の勉強をしなくていい」、とは思っていないのですから、「歯科医師になりたい」と本気で強く思うようになるように、上手く話を進めて下さい。夢中になっていることはあるけど、「勉強も頑張る」となるようにしてください。

 

3.医学部志望だった歯学部生は留年しがち

大学入試では「難関」と言われる大学歯学部の学生で、能力には全く問題ないのに、留年してしまう学生のもう一つの例が、「もともと医学部に行きたかった」学生です。

受験勉強に真剣に取り組み、医学部進学を目指し浪人生活を送ったものの結局、医学部合格には届かず、医師への気持ちを持ったまま歯学部に進学した学生は、いつまでも歯学部の勉強に本気で取り組めないことが少なくありません。

小学校4年生から進学塾に通い、小学校6年生の時に私立の中高一貫校を受験し、入学した私立中高一貫校で大学受験を目指して6年間鍛えられ、本人も医学部進学に向け頑張ったものの結果を出すことが出来ずに、併願した歯学部に入学した学生は歯学部入学後、自分の能力を使い切っていないケースが非常に多くあります。

九州大学歯学部や大阪大学歯学部などの、入試難易度の高い大学歯学部の留年率が高い最大の要因と言っていいでしょう。
共通テストの結果が思わしくなく、「医学部には合格出来そうにない」となって受験校を医学部から歯学部に変える受験生は毎年、少なくありません。
東京歯科大学には、私立大学医学部を目指していた学生が少なくありません。私立医学部の併願校として東京歯科大学に出願する受験生は多いのが現状です。

「歯医者になるために、あんなに頑張ってきたわけじゃない」、「医学部をもう一度受けたい」こういう気持を持っていては高い能力を持っていたとしても、歯学部で留年したとしても不思議ではありません。歯学部はそれほど甘くありません。

医学部を目指して頑張ってきたものの医学部合格という結果を出すことが出来ずに、歯学部に進学した学生に必要なことは「気持ちの切り替え」しかありません。
気持を切り替えて、本気で歯科医師になるために頑張れれば歯学部での留年は無いでしょう。

 

4.歯学部で留年しないために

では、どうやって気持ちの切り替えをすればいいのでしょう。

まず、「医師も歯科医師も同じ医療人」というところから出発です。医療を通じて世の中に貢献するのは医師も歯科医師も同じです。そういうと「医師は全身を診ることが出来る」という言葉が返ってきます。それには、こういう話をするといいでしょう。

「眼科の医者に、お腹が痛いから行っても診てくれない」、「脳外科の権威の先生に花粉症を治療してくれと言っても出来ない」、「医師も自分の専門分野しか診ることが出来ない。歯科医師が口の中しか診ることが出来ないのと同じ」といった話をするといいと思います。

医師は、卒業後に自分の専門領域を決めます。歯科医師は、それが早い時期から決まる、ということだけです。

また、口腔外科という領域の話もいいと思います。
口腔外科学会のサイトでは口腔外科について「口腔、顎、顔面ならびにその隣接組織に現れる先天性および後天性の疾患を扱う診療科です」と説明し、さらに「この領域には歯が原因となるものから癌まで様々な疾患が発生します。また交通事故やスポーツなどの外傷、顎変形症ならびに唾液腺疾患などの外科的疾患の他にも口腔粘膜疾患、神経性疾患、口臭症などの内科的疾患も含まれます」、「治療により口腔、顎、顔全体の自然な形態や機能が回復すると、顔全体がいきいきとし、健康的な美しさを取り戻すことが出来ます。そのお手伝いをするのが口腔外科です」と結んでいます。

この口腔外科は、一般的な歯科医師の姿とは違う医師に近いイメージですが、医師ではなく歯科医師が担います。歯科医師免許取得後、口腔外科を目指すのもいいと思います。

また、国は骨太の方針の中で「国民皆歯科検診」と言っています。健康診断ではなく歯科検診です。これは、「口は、全身の健康の入り口」という考えからです。
このように、人々の健康を守る医療人として、歯科医師は非常に重要な仕事です。
このことを理解することで気持ちの切り替えが出来ると思います。

歯学部卒業後に医学部を再受験して医学部に編入学する人もいます。
岩手医科大学医学部編入学試験は、歯科医師免許取得者または取得見込み者だけに受験資格を与える医学部入試です。この試験に合格すると医学部の3年次に編入学することが出来ます。そして医学部卒業後は、歯科医師と医師のダブルライセンス取得者となることが出来ます。

この岩手医科大学医学部編入学試験は「3年次編入」ということと「歯学部卒業生のみ」の試験ですから、歯学部生が卒業後に医学部編入学を目指すには最適な試験でしょう。

岩手医科大学医学部編入学試験では過去問が公表されていないため、「どのような準備を進めればいいのか分からない」という声をよく聞きますが、オンライン個別指導メルオンでは毎年確実に合格者を出していて、合格者たちからの報告で過去問を完璧に再現しています。それを基にオンラインで、岩手医科大学医学部編入学試験対策の個別指導をしています。このような予備校に頼るのもいいでしょう。

もともと医学部志望だった歯学部在学生が気持ちを切り替える1つの方法として、「歯学部卒業後、口腔外科を目指す」、「歯学部卒業後、医学部に編入学して歯科医師と医師のダブルライセンスを取る」という目標を持つのもいいと思います。
こういった目標を持つことが出来れば、歯学部で留年することも無くなるでしょう。

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