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留年率が高い歯学部で留年しないために親が出来ることを徹底解説

2024.08.13

国立大学を含め、今の歯学部は留年率が非常に高く、場合によっては放校となってしまうこともあります。留年率が高い現状の歯学部にあって、「留年させない」ために親が出来ることを解説致します。

 

1.歯学部の留年率

文部科学省のまとめによると、歯学部の学生のうち一度も留年しないで卒業し、歯科医師国家試験も1回で合格した学生の割合は、国公私立全ての歯学部合計で52.4%となっています。

歯学部で在学中に一度でも留年・休学を経験している学生の割合を学年ごとに見ていくと、当り前ですが6年次の留年・休学経験者の割合が多くなっています。

旧帝国大学の九州大学歯学部の例を見てみると1年次での留年・休学経験者は14.5%、2年では34.3%となり、6年では38.5%となっています。九州大学歯学部では、6年生のうち4割近くが留年・休学を経験しています。
私立歯学部では一度も留年しないで歯科医師国家試験に合格した学生の割合が30%台の歯学部が、17歯学部のうち8歯学部あります。私立歯学部のほぼ半数の大学で7割ほどの学生が留年を経験しています。
また、留年する歯学部生は留年を繰り返す傾向にあり、最悪の場合は放校となってしまう可能性もあります。

一方で、留年率の高い歯学部在籍の学生でも一度も留年することなく歯科医師国家試験に合格していく学生も少なくありません。

同じ大学にいる歯学部生でも、「留年する学生」と「留年しない学生」がいます。この差は何なのでしょうか?そして、「留年させないために親として出来ることは何なのか?」これについて、これからお伝えしていきます。

 

2.留年する歯学部生は、なぜ留年するのか?

 
2-1 留年する歯学部生の特徴、その1

留年する歯学部生の特徴の一つに、「勉強の要領が悪い」ということが挙げられます。学生本人は真面目で、けして歯学部の勉強をサボっているわけではないのですが、「努力が結果に結びつかない」という特徴が見られます。

親としても、真面目に歯学部の勉強に取り組んでいる様子を見ているだけに「どうして?」と思ってしまうでしょう。そして、「どう対応したらいいのか分からない」となってしまいます。

親として最初にやるべきことは「本人はどう思っているのか」を聞くことです。「頑張って勉強しているのに試験の成績があまり良くなかったけど、自分ではどう思っている?」と聞いてください。
「覚えなければならないことが、なかなか覚えられない」、「苦手なことがなかなか上手く行かない」、「実技系のペーパーテストがダメだった」など、本人の感想を聞いてあげてください。
  
もちろん、聞いたからと言って解決するわけではありません。しかし、本人は苦しんでいるわけですから、気持ちを吐き出させることは重要です。親としてアドバイス出来ることがあれば、アドバイスしてあげてください。
しかし多くの場合、アドバイスは難しいと思います。そんな時は、的確なアドバイスが出来る人を一緒に考えるといいでしょう。歯学部の先生、スタッフ。歯学部の先輩。そして、歯学部生の後押しをして実績もある歯学部進級のための塾・予備校などです。

親として、歯学部生が一人で悶々と悩むようなことの無いように気を配ってください。


 
2-2 留年する歯学部生の特徴、その2

留年する歯学部生の特徴の2つ目として、「モチベーションが上がらない」があります。「歯科医師になる」という気持が十分でない歯学部生は、どうしても歯学部
の勉強にも力が入らず、留年しがちです。

こういう歯学部生も「歯科医師になりたくない」と思っているわけではありません。また、他にやりたいことがあるわけでもありません。親が歯科医師であれば、歯科医師の日常を食事の際など、機会あるごとに話してください。歯科医師の仕事のやりがい、大切さ、待遇、将来性などを具体的に「今日、こういうことがあった」、「歯科医師はこんなことも出来る」、などと話してください。
徐々にかもしれませんが、「歯科医師もいいな」と思ってもらうことが大切です。親が歯科医師でない場合、本人が信頼する人に話してもらうのもいいと思います。
部活の先輩、親しい友人、歯学部の先生、スタッフ、知り合いの歯科医師などです。歯学部生のための塾や予備校に行っているのであれば、そこに頼むのもいいでしょう。

モチベーションが上がらない歯学部生の中には、「歯学部の勉強をしても、歯科医師に近づいている実感がわかない」という学生も少なくありません。大学の先生で、「面白い授業」、「楽しい授業」、「ワクワクする授業」を心掛けている先生は少数派でしょう。淡々とした一方通行の授業を受けていると「何のための授業か分からない」となることもあります。

親が歯科医師であっても無くても、「今、大学でどんなことを習っているか」を折に触れ聞いてください。「それって、歯医者にこういう意味で必要なんだよ」と自分の考えを話してみてください。話すことが大切です。そのことで「親も気にしてくれている」と分かります。それが伝われば「あんまり面白くない授業だけど、頑張ろう」となります。

 

3.放校の危機から歯科医師国家試験に一発で合格した歯学部生

ここで、2度の留年、休学そして自主退学から復学、歯科医師国家試験に合格した人の話を紹介しましょう。歯学部で留年させないためのヒントが詰まっています。現在では歯科医師として活躍されている、この方が学んでいた歯学部は一度も留年しないで卒業、歯科医師国家試験合格の学生が30%台の歯学部でした。本人は非常に真面目な性格で、歯学部の勉強も本人なりに頑張っていました。
しかし残念なことに4年生で留年してしまいましたが、翌年には留年することなく5年生に進級することが出来ました。実習にもきちんと参加し、課題レポートも欠かすことなく期限内に提出していました。しかし、卒業を控えた6年生では4年生に続いて、2度目の留年となってしまいました。

本人としても、2年続けて留年すると放校になることが分かっていましたので、万全を期すために1年間休学することにしました。1年間の休学期間中は間違いなく歯学部を卒業できるように頑張って勉強し、2度目の6年生に臨みました。しかし、本人の頑張りは届かず6年生は2年連続の留年となってしまいました。
「いよいよ放校か」となって、歯科医師となったあと医学部に編入学した先輩が歯学部進級の予備校で講師をしていることを知っていたので、そこで初めて相談しました。その先輩のアドバイスもあり、放校になる前に自主退学することにして手続きをしました。自主退学とすることで復学のチャンスが残ります。自主退学することを母親にも報告をしたところ、歯学部進級の後押しをしている先輩に全面的にお願いするよう言われました。実は本人は3回も留年していることで「親に学費の面でも迷惑をかけている」という思いが強く、歯学部進級ための予備校で指導を受けることをためらっていました。

しかし、母親から「学費や予備校代のことは心配しなくていい。その代わり、ここからは迷うことなく歯科医師になるように頑張れ。お父さんもそう言っている」と話しがあり、吹っ切れました。

歯学部進級のためのデントゼミで教える先輩の指導を受けることにしました。
地方の歯学部でしたが、デントゼミはオンラインでの個別指導でしたので自分の都合のいい時間に、自分の部屋で歯学部卒業に向けての指導を受けることが出来ました。
デントゼミで進級に苦しむ多くの歯学部生を指導してきた先輩が指導を始めましたが、そのデントゼミの講師は、勉強のやり方から教えました。「勉強のやり方が全く下手だった」、とのことです。例えば、授業で配られたプリントをメリハリなく丸暗記しようとしていた、とのことです。

また本人は、自主退学にまで追い込まれたことから、すっかり自信を無くしていました。「自分は歯科医師にはなれない」と思うようにもなっていました。それでも親から「迷うな、頑張れ」と言われたことで、多少なりとも前を向くことが出来ました。

信頼する講師から勉強法も含めて指導を受けるようになって、本人も「こうやればよかったんだ」と納得し「目からうろこ」状態になりました。少しずつですが「自分もやれる」と自信を持てるようになりました。講師が「復学試験に向けて、これとこれをやろう」と勉強のやり方に加えて、やるべきことも考えてくれて、あとはひたすら、講師の言うとおりに勉強するだけでした。無事に復学試験に合格し、3度目の6年生となりました。実は、その大学の歯学部で復学試験合格者は10年以上出ていなかったそうで、歯学部の教務スタッフも驚いていたようです。

母親からの「迷うことなく歯科医師を目指せ」という言葉がきっかけで、復学試験に合格し、苦労してきた卒業試験にも問題なく合格し、更に歯科医師国家試験も1回で合格することが出来ました。人が変わったような順調さでした。

 

4.留年率が高い歯学部で留年しないために親が出来ること

この人の例で分かるように、留年した歯学部生は「親に迷惑を掛けた。これ以上、親に負担は掛けられない」と思っています。デントゼミのような歯学部進級のための予備校があることが分かっていても、親に言い出せないでいることが多くあります。

ある親御さんは「予備校代は、歯医者になって返せ」と言って背中を押したそうです。こう言われれば歯学部生としては、親に感謝しつつ一層頑張ります。

歯学部で留年の不安と戦う学生にとって親は大きな存在です。親には言いにくいこともあるでしょう。ですから、親としては歯学部で学ぶ子供と良好な関係を心掛け、歯学部生の一番の応援団なってください。

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